てまりの歴史

“てまり”は奈良時代に中国から伝わった、といわれています。
江戸時代には、江戸の女性達の間で流行し、その後、参勤交代の土産として各地に広がったとか。
松江のてまりは、松江藩の御殿女中が作り始め、のちに城下を中心に広がったといわれています。

てまり

松江和紙てまり

国宝 松江城がある城下町、島根県松江市で作られている、

『松江和紙てまり』
創始者 故 絹川ツネノは夫の赴任地の熊本で“肥後てまり”を習得し、その後、故郷の松江市に帰郷しました。帰郷後も、てまり作りの楽しさをご近所の方をはじめ、求められれば、雲南市、島根町等にも出掛け指導して歩きました。
ある時、人間国宝 故 安部栄四郎氏の「出雲民藝紙」と出会い、丈夫さと独特の柔らかな風合いを持ち合わせた「出雲民藝紙」を使って何か出来ないか?と考えました。
試行錯誤の末、てまりの土台である玉に和紙を貼り、そこに刺繍糸で縁起の良い、亀甲紋や麻の葉模様などの刺繍かがりをし、四季折々の花などのちぎり絵を施したてまり。
これが全国どこにも無い、唯一ここだけの「松江和紙てまり」の歴史です。

絹川ツネノ

受賞歴

1995年(平成 7年)島根県ふるさと伝統工芸品に指定
2002年(平成14年)全国伝統工芸品産業功労者褒賞 受賞

広がる松江和紙てまり・藍てまり

活動の拠点として、1994年(平成6年)、松江市の施設「出雲かんべの里」のオープンと同時に
「松江和紙てまり工房」を開設。工房では展示販売、体験教室等、松江和紙てまりの魅力を伝えると共に、てまり教室も開催してきました。
2020年春、活動拠点である工房を、現在の松江市内中原町に移転しております。
(現在、「出雲かんべの里」には工房はございません。)

伝統をつなぐ

創始者、絹川ツネノは、2018年に亡くなりましたが、現在も(松江和紙てまりの会)の方々で創作活動を続けており、その会の代表は 絹川令子が務めています。